洋服を作る際に設計図となるのが型紙ですね
型紙には大きく分けて3タイプあって
まずは、おおもとになるのが
原型パターン
≪模造紙に各パーツごとに別れて細かい仕様やポケットの位置など記入されています≫
次に、
裁断パターン
≪革や生地を裁断するために縫代を付けてカットされているパターン≫
そしてこれが
量産用裁断パターン
≪カットしやすいように厚紙で出来ています≫
1着2着なら薄い紙で出来ている裁断パターンでもいいのですが、それでは作業がはかどりません。
革服の場合、シンプルなテーラードジャケットを1着分裁断するのに2時間近くかかります。
まず革の色を揃えます、
(革は1枚ずつ微妙に色が違うので同じ色を揃えます)
それから革の大きさや傷を見ながら、
各パーツが裁断できるか、パターンを入れ込みます。
裁断後も革の伸び縮みがないか、再度パターンに照らし合わせます。
その他、裏地・芯地・ポケットの袋布など。
裁断パーツの多いコート等は1日に3〜4着しか裁断出来ないのです。
加えて革の場合は形や傷の場所が1枚ずつ違うため
重ね裁断が出来ません。
量産で注文が入っても10着分まとめてカットするというわけにはいかず
少しでも正確に早く!と言う事で量産用のパターンを厚紙で作るのです。
が、
この厚紙をカットするにも1着分で1時間ぐらいはかかるんですよ
まして量産となると各サイズごと用意しなくてはならないのでエライ作業です。
2型で4サイズずつとかなると、下手したら丸1日こればっかり
こんな事だけで1日が終わってしまうと、
焦るんですよね〜
何も進んでいないような気がして・・・ハァ〜(汗&涙)
ブログでボヤいても仕方ないけど・・・
だけどこんな仕事が好きなんです。
好きと言うより、これしか出来ないんです。
ヤスウェスティンの服を着てくれた人が「良いよこれ!」なんて言われたら、
「やってて良かった!」って幸せ感じるのです。
正直言うと
「あ〜〜私に販売や営業や経営のセンスがあれば・・・」
なんて思う事もありますが、作ることしか能がない私には無理でしょう
真面目にやってれば、そのうち女神様が手を差し伸べてくれるでしょう